『ONE PIECE(ワンピース)』のバーソロミュー・くまは、初登場時こそ不気味で得体の知れない存在として描かれていましたが、物語が進むにつれて、その過去と正体が明かされ、読者の印象を大きく変えたキャラクターです。
バーソロミュー・くまがなぜ重要なのかを知るには、王下七武海としての立場や革命軍との関係だけでなく、背負ってきた運命や選択の理由まで整理する必要があります。
この記事では、バーソロミュー・くまの過去と正体を軸に、物語で果たした役割、そして魅力や評価までをネタバレありでわかりやすく解説します。
この記事を読むとわかること
- バーソロミュー・くまの正体と壮絶な過去
- くまが物語の重要人物である理由
- 読者の心を動かす魅力と再評価の背景
バーソロミュー・くまとは?プロフィール・立場・能力を整理
バーソロミュー・くまは、『ONE PIECE』の中でも、登場当初の印象と真相が大きく反転した重要人物です。
初登場時は、巨大な体格と無表情さ、そして王下七武海という肩書きから、世界政府側に立つ危険な強敵として受け取られやすい存在でした。
しかし、原作や公式情報で過去と立場が明かされた現在では、くまは単なる強敵ではなく、物語の核心に深く関わる人物として理解する必要があります。
バーソロミュー・くまの基本プロフィールと異名
バーソロミュー・くまは、元王下七武海であり、公式情報では革命軍の人物としても整理されています。
異名は「暴君」で、作中ではこの呼び名によって冷酷で恐ろしい人物という印象が強く与えられてきました。
さらに、元ソルベ王国国王という経歴も持っており、海賊、王、革命軍関係者という複数の立場が一人に重なっている点が、くまの人物像を複雑にしています。
公式キャラクター紹介では、悪魔の実はニキュニキュの実、元懸賞金は2億9600万ベリーとされています。
こうしたプロフィールだけを見ると、くまは非常に強大で危険な人物に見えますが、物語が進むにつれて、その肩書きの多くが本人の本質をそのまま表すものではないと分かってきます。
実際には、くまは「暴君」という呼び名の印象だけで理解できる人物ではなく、過去や行動理由まで含めて見て初めて輪郭がはっきりするキャラクターです。
そのため、くまの基本プロフィールを整理する際は、異名や肩書きを並べるだけでなく、後に判明した事実によって見え方が大きく変わる人物であることもあわせて押さえる必要があります。
元王下七武海・革命軍・パシフィスタの関係
くまの立場を理解するうえで特に重要なのが、元王下七武海でありながら革命軍に属し、さらにパシフィスタの原型にもなったという点です。
この三つの要素が同時に存在しているため、くまは長いあいだ「政府側なのか、それとも別の目的を持つ人物なのか」が見えにくい存在として描かれていました。
王下七武海という立場だけを見れば、くまは世界政府公認の海賊であり、海軍や政府の側にいる人物だと理解されます。
一方で、公式キャラクター紹介では革命軍所属とも明記されており、くまが単純に政府へ忠誠を誓っていたわけではないことが分かります。
さらに、Dr.ベガパンクによる改造を受けたことで、くまはパシフィスタと呼ばれる人間兵器の原型となりました。
これは単なる強化ではなく、くまという一人の人間が世界政府の兵器計画に組み込まれていったことを意味します。
頂上戦争前には、公式でも「完全に兵器化して人格を失った」と整理されており、この事実はくまの立場の異常さと悲劇性を際立たせています。
つまり、七武海、革命軍、パシフィスタという三つの関係は設定の多さではなく、くまが海賊、革命、政府科学という『ONE PIECE』の重要要素を一身に背負わされた人物であることを示しています。
この複雑な立場があるからこそ、くまは単独のキャラクターでありながら、麦わらの一味、ベガパンク、ボニー、世界政府、革命軍をつなぐ要の存在になっています。
ニキュニキュの実の能力と戦闘スタイル
くまはニキュニキュの実の能力者で、両手の肉球によってさまざまなものを弾くことができます。
公式では、肉球で弾かれた人間は三日三晩空を飛ぶと説明されており、この時点で通常の打撃系能力とは異なる特殊性がはっきりしています。
作中では人や攻撃だけでなく、痛みや疲労のようなものまで弾き出す使い方が描かれており、ニキュニキュの実は単純な攻撃能力ではなく、状況そのものを変える力として機能しています。
戦闘面では、巨大な体格と圧倒的な耐久力に加え、ベガパンクの改造による兵器的要素も重なっているため、近距離でも遠距離でも非常に危険な相手です。
しかも、くまは感情を前面に出して荒々しく戦うタイプではなく、静かで無駄のない動きによって相手を追い詰めるため、不気味さと強さが同時に際立ちます。
この戦闘スタイルによって、初登場時のくまは「理解不能で圧倒的な強敵」として強い印象を残しました。
ただし、後から物語を振り返ると、くまの能力は破壊のためだけに使われていたわけではありません。
スリラーバークではルフィのダメージをゾロへ移し、シャボンディ諸島では麦わらの一味を各地へ飛ばしており、結果としては「守るために弾く力」としても描かれています。
このように、ニキュニキュの実はくまの強さを象徴するだけでなく、後に明かされる人物像とも深く結びついています。
初見では恐怖を与える能力だったものが、真相を知った後には保護や救済の手段としても見えてくる点が、くまというキャラクターの大きな特徴です。

バーソロミュー・くまの過去と正体をネタバレ解説
バーソロミュー・くまの過去は、初登場時の印象を根本から変える重要情報です。
王下七武海として現れた頃は、無口で感情の見えない危険人物のように映りましたが、エッグヘッド編で明かされた過去によって、その行動の多くが別の意味を持っていたことが分かりました。
ここでは、出生、家族との別れ、ジニーやボニーとの関係、そして自我を失う改造までを、現在確認できる情報に絞って整理します。
くまの出生・バッカニア族・幼少期の境遇
くまの正体を理解するうえで最初に押さえるべきなのは、彼がバッカニア族の血を引く人物だという点です。
作中では、この血筋が世界政府にとって特別な意味を持つものとして扱われており、くまの人生は生まれながらにして理不尽と結びついていました。
幼少期のくまは、平穏な環境で育った人物ではありません。
家族とともに自由を奪われた立場に置かれ、幼い時期から過酷な現実にさらされていました。
さらに、父からは“ニカ”の話を聞かされており、この記憶は後のくまの価値観を考えるうえで重要です。
つまり、くまはただ苦しみの中で育ったのではなく、理不尽の中でも「救い」のイメージを持っていた人物として描かれています。
この幼少期の描写を踏まえると、後年のくまが弱い立場の人々を見捨てない方向へ進んだことにも納得しやすくなります。
くまの出生は、単なる設定開示ではなく、その後の行動原理を理解するための土台です。
家族との別れと奴隷として生きた過去
くまの過去の中でも特に重いのが、家族を失い、自身も奴隷として扱われた過去です。
彼は幼い頃から自由を奪われ、自分の人生を自分で選べない立場に置かれていました。
作中では、母を失い、さらに父も目の前で奪われるという出来事が描かれており、くまの人生が一貫して世界政府側の暴力に傷つけられてきたことが分かります。
この過去は、くま個人の不幸を示すだけではありません。
『ONE PIECE』の世界で、権力を持つ側が弱い立場の人間をどれほど一方的に踏みにじれるかを具体的に示す役割も果たしています。
その一方で重要なのは、こうした過去を経ても、くまが他者を踏みにじる側へ回った人物としては描かれていないことです。
むしろ、自分が理不尽を受けてきたからこそ、苦しむ人を見捨てない人物として後の行動がつながっていきます。
このため、家族との別れと奴隷としての過去は、悲惨な生い立ちの説明にとどまらず、革命軍への参加や、その後の自己犠牲的な選択を理解するための前提になっています。
ジニーとの関係とボニーを守る父としての選択
くまの過去を語るうえで外せないのが、ジニーとの関係、そしてボニーを守る父としての姿です。
ジニーは、くまが革命軍の中で深く関わった大切な存在として描かれており、彼の人生の中で数少ない温かい関係の一つでした。
しかし、その後の展開は非常に重く、ジニーの喪失はくまの人生に大きな影を落とします。
そこからボニーへつながる流れによって、くまの物語は革命軍の一員としての話であると同時に、父の物語としても読むべきものになります。
作中で明かされた最大の事実は、くまがボニーを救うために、自分自身を差し出す選択をしたということです。
ボニーの病を治すため、くまは極めて重い条件を受け入れていきました。
この選択は単なる保護者としての責任ではなく、娘に生きてほしいという強い意志に基づくものです。
だからこそ、くまの自己犠牲は悲劇的であるだけでなく、父としての愛情が極限まで貫かれた行動として多くの読者や視聴者の心を動かしました。
くまの人物像は、この親としての側面を知ることで決定的に変わります。
彼は説明や弁明を重ねる人物ではなく、ただボニーの未来のために行動した人物として描かれています。
“暴君”と呼ばれた理由と本当の人物像
バーソロミュー・くまには「暴君」という異名がありますが、現在明かされている過去を踏まえると、この呼び名だけで人物像を判断するのは適切ではありません。
重要なのは、“暴君”という異名と、作中で描かれたくまの実像に大きな隔たりがあることです。
過去編で描かれたくまは、民衆や大切な人を守ろうとする側の人物であり、暴虐そのものを本質とする人物としては描かれていません。
特にソルベ王国での経緯を踏まえると、くまは支配や加虐を好む人物というより、理不尽な状況の中で人を守ろうとした人物として理解する方が自然です。
そのため、「暴君」という呼称は、現在の公式情報だけを見る限り、くまの本質を正確に表した言葉とは言い切れません。
一方で、この異名がどのような経緯で定着したのかについては、読者の間で補いすぎた説明を加えるより、現時点で描かれている範囲にとどめる方が安全です。
記事化する場合は、少なくとも現在判明している事実では、くまは「暴君」という印象とは異なる人物として描かれていると整理するのが正確です。
このズレこそが、くまというキャラクターの再評価につながった大きな理由の一つです。
自我を失う改造を受け入れた経緯
くまの過去の核心にあるのが、自我を失う改造を受け入れるに至った経緯です。
この出来事は、単に「ベガパンクに改造された」という事実だけではなく、なぜそれを受け入れたのかまで含めて理解する必要があります。
作中で示された情報では、くまが改造を受け入れた最大の理由はボニーを救うためでした。
ボニーの治療と引き換えに、くまは自らの身体を差し出し、最終的には人格や自我を失う段階へ進んでいきます。
この点で重要なのは、くまの改造が戦力強化ではなく、娘の未来のための代償として行われたことです。
ただし、この決断を完全に自由な選択だったと断定するのも正確ではありません。
そこには世界政府側の強い圧力があり、くまは極めて限られた選択肢の中で決断を迫られていました。
つまり、くまは自ら受け入れた面を持ちながらも、同時に受け入れざるを得ない状況に追い込まれていたと整理できます。
さらに作中では、ベガパンクがくまの味方として描かれ、自我を失うその日までくまがボニーを見守っていたことも明かされています。
このため、くまの改造は単なる悲劇ではなく、人格を奪われる直前まで守るべき相手を見失わなかった物語としても読むことができます。
くまの正体を理解するうえで、この改造の経緯は避けて通れない核心であり、彼がなぜ作中でも屈指の重みを持つキャラクターになったのかを示す決定的な要素です。

バーソロミュー・くまがなぜ重要なのかを考察
バーソロミュー・くまが重要なのは、過去が重い人物だからではありません。
くまは、麦わらの一味の生存、ボニーが知る真実、ベガパンクの立場、そして世界政府の非情さを一人でつないでいる存在です。
ここでは、作中で実際に描かれた行動と、その後に明かされた事実をもとに、くまがなぜ物語の中核にいるのかを整理します。
スリラーバークで見せた行動の意味
スリラーバークでのくまは、当時の麦わらの一味にとって明らかに格上の脅威でした。
王下七武海として現れたくまは、消耗した一味の前に立ち、ルフィの首を求める立場で行動しています。
その一方で、結果としてはその場でルフィを連行せず、物語はゾロがルフィのダメージを引き受ける流れへ進みました。
この場面で重要なのは、くまが単純な討伐役として処理されていないことです。
くまは圧倒的な力を示しながらも、その場で物語を終わらせる側には回りませんでした。
後にくまの立場や過去が明かされたことで、この場面は「強敵との遭遇」であると同時に、一味の覚悟や結束が浮かび上がる重要場面として読み返されるようになります。
特にゾロがルフィの苦痛を引き受けたくだりは有名ですが、その状況を成立させた存在がくまだったことも見落とせません。
つまりスリラーバークでのくまは、麦わらの一味の絆と覚悟を際立たせる役割を果たした人物として重要です。
この時点では真意は明かされていないものの、後から振り返ると、くまはここでも単なる敵としては描かれていなかったと分かります。
シャボンディ諸島で麦わらの一味を飛ばした理由
くまの重要性を最も強く印象づけた場面の一つが、シャボンディ諸島で麦わらの一味を各地へ飛ばした出来事です。
初見では、仲間が一人ずつ消えていく演出もあって、一味は完全に壊滅させられたように見えました。
しかし、その後の作中情報を踏まえると、この行動は海軍側の包囲の中で一味を逃がした行動として理解できます。
あの場には黄猿や戦桃丸、パシフィスタがおり、そのまま戦い続ければ一味が生き残れた保証はありませんでした。
そのため、くまが一味を飛ばした行為は、結果として麦わらの一味を生き延びさせた行動でした。
さらに重要なのは、各地へ飛ばされたことが、その後の成長にもつながった点です。
一味はこの敗北によって自分たちの未熟さを突きつけられ、2年後の再集結までの流れが決定づけられました。
つまり、シャボンディでのくまの行動は「崩壊」を生んだ場面であると同時に、再出発の起点を作った場面でもあります。
くまを理解すると、この場面は絶望の象徴であるだけでなく、未来をつないだ転換点として見えてきます。
ルフィ・ゾロ・ボニーに与えた影響
くまの重要性は、主要人物たちに与えた影響の大きさからも明らかです。
ルフィにとって、くまは直接教え導く人物ではありませんが、仲間を守れなかった現実を突きつけるきっかけを作った存在です。
スリラーバークとシャボンディ諸島での出来事を通して、ルフィは自分の力だけでは仲間を守りきれない現実に直面し、その後の成長へ進んでいきました。
ゾロに対しては、スリラーバークでルフィのダメージを引き受けさせた場面が決定的です。
この場面はゾロの忠誠心と覚悟を象徴する名場面として知られていますが、同時に、くまがゾロの在り方を強く印象づけた相手でもありました。
そして、ボニーにとってのくまは、戦いの相手や物語の分岐点ではなく、人生の中心にいる父です。
エッグヘッド編でボニーはくまの記憶に触れ、父が何を背負い、何のために自らを差し出したのかを知ることになります。
この真実によって、ボニーが世界政府を見る視点も、ベガパンクを見る視点も大きく変わりました。
つまり、くまはルフィとゾロにとっては成長や覚悟を浮かび上がらせた存在であり、ボニーにとっては生き方そのものに関わる父です。
一人の人物がこれほど違う形で主要人物たちの運命に関わっていること自体が、くまの物語上の重みを示しています。
ベガパンクや世界政府との関係が示す物語の核心
くまを理解するうえで欠かせないのが、ベガパンクや世界政府との関係です。
くまはベガパンクによって改造され、パシフィスタの原型となりました。
この事実だけでも、くまが一人の人間であると同時に、政府の兵器計画に組み込まれた存在だと分かります。
さらにエッグヘッド編では、ベガパンクがくまの事情を知ったうえで関わっていたこと、そしてくまがボニーのために自らを差し出したことが明かされました。
一方で、世界政府はその身体と能力を軍事利用し、最終的には人格を失わせる方向へ進めています。
ここで浮かび上がるのは、世界政府が一人の人生と人格を兵器として扱ったという事実です。
くまは、革命軍、世界政府、科学、奴隷の過去、天竜人の支配といった『ONE PIECE』終盤の重要要素が集まる人物でもあります。
だからこそ、くまを理解すると、作品世界が単なる冒険の舞台ではなく、支配と解放がぶつかる世界として見えてきます。
また、記憶や人格が重要なテーマとして扱われることで、くまの物語は強さの話にとどまらず、人間の尊厳がどこまで奪われうるのかという問題にもつながっています。
その意味で、くまは世界政府の残酷さと、それでも消えきらない意志の両方を示す存在です。
ベガパンクや世界政府との関係を追うことで、くまが『ONE PIECE』全体の核心に触れる人物だとはっきり分かります。

バーソロミュー・くまの魅力と評価を整理
バーソロミュー・くまが高く評価されている理由は、過去が悲惨だからという一言では整理できません。
物語が進むにつれて、くまは「不気味な七武海」から「誰かを守るために生きた人物」へと見え方が大きく変わり、その変化自体が読者や視聴者に強い印象を残しました。
ここでは、作中で実際に描かれた要素と、そこから広がった評価の傾向をもとに、くまの魅力を整理します。
悲劇性だけではない静かな強さと献身性
くまの魅力を語るとき、まず注目されやすいのは壮絶な過去です。
ただし、くまが支持されている理由は、過去の重さそのものだけではありません。
本当に大きいのは、過酷な人生を背負いながらも、他者を守ろうとする姿勢が一貫して描かれていることです。
くまは感情を大きく表に出す人物ではなく、言葉数も多くありません。
それでも、スリラーバーク、シャボンディ諸島、そしてボニーに関わる行動を振り返ると、彼が繰り返し誰かのために動いていたことは明らかです。
このため、くまの魅力は悲劇の大きさではなく、沈黙の中でも揺らがない献身にあります。
また、くまの強さは戦闘能力だけではありません。
自分が傷つくことや失われることを受け入れてでも守るべき相手を優先する点に、静かな強さが表れています。
だからこそ、くまは「かわいそうな人物」として消費されるのではなく、尊敬を集める人物として受け止められています。
父としての愛情が読者・視聴者の心を動かした理由
くまの評価を大きく押し上げた最大の要素の一つが、ボニーに向けた父としての愛情です。
エッグヘッド編で明かされた内容を踏まえると、くまの選択の中心には常にボニーの存在がありました。
彼はボニーの未来のために、自分の立場だけでなく、身体や人格までも失う方向へ進んでいきます。
この構図が強く心を打つのは、くまの愛情が言葉ではなく行動で示されているからです。
特に重要なのは、くまが最後まで「ボニーを守る」という軸を変えなかったことです。
そこには見返りを求める姿勢も、自分を理解してほしいという自己主張もありません。
ただ娘が生きられる未来を残そうとした点が、くまの父性を際立たせています。
そのため、くまの親としての姿は、単なる感動的な設定ではなく、物語全体を貫く行動原理として読者や視聴者に受け止められています。
この父としての側面を知ることで、くまは「強いキャラクター」以上に、「忘れにくいキャラクター」として印象に残る存在になりました。
SNSや読者の評価で再評価されたポイント
くまは登場当初から印象の強いキャラクターでしたが、現在のように高く再評価されるようになったのは、過去と真意が明かされてからです。
とくにエッグヘッド編で人生の全体像が示されると、以前の登場場面の意味が大きく変わりました。
そのため、読者や視聴者の反応では、「怖い」「不気味」といった初期印象よりも、「つらい」「泣ける」「ここまで背負っていたのか」といった受け止め方が目立つようになっています。
再評価の中心にあるのは、過去を知ることでスリラーバークやシャボンディ諸島での行動の意味が反転したことです。
当時は敵として映った行動が、後になって振り返ると、実際には守るための行動として読めるようになりました。
この構成によって、くまは「設定が後から足された人物」ではなく、最初から重要な意味を持って配置されていた人物として受け止められやすくなっています。
また、ボニーの視点を通して真実が開示されたことも大きく、読者や視聴者はくまの人生を情報としてではなく感情として受け取りやすくなりました。
その結果、くまは後から知るほど評価が上がるキャラクターとして強く印象づけられています。
この再評価の流れは、くまが単なる悲劇の人物ではなく、物語構成の面でも非常に完成度の高いキャラクターであることを示しています。
他の人気キャラにはないくま特有の魅力
『ONE PIECE』には印象的な人気キャラクターが多くいますが、その中でもくまはかなり独特の魅力を持っています。
彼は派手な言動で場を引っ張るタイプではなく、感情を前面に出して人気を集める人物でもありません。
むしろ長いあいだ真意が伏せられ、誤解されたまま重要局面に関わり続けていた点に、くまの特異性があります。
そして真相が明かされた時、過去の登場場面まで一気に意味を変える構造が、くまにしかない余韻を生みました。
このため、くまの最大の個性は知れば知るほど印象が深まることにあります。
初登場時には恐ろしく見えた人物が、過去を知った後には献身と優しさの象徴として見えてくるため、キャラクターの厚みが非常に大きいです。
また、くまは報われにくい立場に置かれながらも、最後まで守るべきものを見失いませんでした。
そのため読者や視聴者は、くまに対して憧れだけでなく、同情と尊敬を同時に抱きやすいという特徴があります。
悲劇性、父性、献身性、そして後から真意が明かされる構成まで含めて、くまは他の人気キャラクターとは異なる角度で強く支持されている人物だと整理できます。

バーソロミュー・くまの過去と正体を踏まえたまとめ
バーソロミュー・くまは、初登場時の印象と、過去が明かされた後の印象が大きく変わったキャラクターです。
王下七武海として現れた当初は、無口で感情の見えない危険人物のように映りましたが、現在判明している情報を踏まえると、その見方だけでは到底整理できません。
ここでは、くまを一言でどう捉えられるのか、くまを知ることで『ONE PIECE』の何が見えてくるのか、そして今後もなぜ注目されるのかを、確認できる範囲の情報に絞ってまとめます。
バーソロミュー・くまを一言で表すならどんなキャラか
バーソロミュー・くまを一言で表すなら、「誰かを守るために自分を差し出した人物」と整理するのがもっとも実態に近いです。
くまには、元王下七武海、革命軍、元ソルベ王国国王、パシフィスタの原型といった多くの肩書きがあります。
ただし、これらを並べるだけでは、くまの本質は見えてきません。
実際に重要なのは、彼がバッカニア族の血を引く人物として差別と理不尽の中に置かれ、家族を失い、それでもなお他者のために行動してきたことです。
さらに、ボニーを救うために自ら改造を受け入れ、最終的には人格や自我を失う段階に進んだことまで含めると、くまは強者としてだけでなく、犠牲を引き受けた人物として理解する必要があります。
また、「暴君」という異名がありながら、現在明かされている過去や行動を見る限り、くまは他者を踏みにじる人物としては描かれていません。
そのため、くまは肩書きや異名だけでは実像をつかめないキャラクターでもあります。
この点が、くまを知るほど印象が深まる理由になっています。
くまを知ることで深まる『ONE PIECE』の作品理解
くまを知ることで深まるのは、キャラクター理解にとどまりません。
くまの過去と行動を追うことで、『ONE PIECE』が冒険や戦いだけの物語ではなく、世界政府の支配、天竜人の非情さ、革命軍の立場、そして解放への願いが重なる作品であることがはっきり見えてきます。
くまの人生には、奴隷として扱われた過去、ソルベ王国での出来事、革命軍との関わり、ベガパンクによる改造、ボニーとの親子関係が集まっています。
つまり、くま一人を理解するだけで、作品終盤の重要要素が自然につながる構造になっています。
特に重要なのは、世界政府の残酷さが、くまという一人の人生を通して具体的に描かれていることです。
設定として説明されるだけでは見えにくい支配の重さが、くまの過去を通すことで非常に分かりやすく伝わってきます。
一方で、くまの物語には父としてボニーを守ろうとした行動や、幼少期から聞かされていたニカの話もあり、絶望だけでは終わりません。
このため、くまを知ると、『ONE PIECE』は自由や解放を求める物語としての輪郭がよりはっきり見えるようになります。
くまは、その作品理解を深めるための非常に重要な人物です。
今後もバーソロミュー・くまに注目すべき理由
くまに今後も注目すべき理由は、過去が明かされて役割を終えた人物ではないからです。
エッグヘッド編までの内容を踏まえると、くまの記憶、ボニーとの関係、ベガパンクとの関係は、現在進行中の物語にも直接関わっています。
特にボニーは、くまの記憶に触れたことで父の真実を知り、そのことが現在の行動や感情に大きく影響しています。
また、くまは麦わらの一味を救った人物としても位置づけられており、過去の重要場面が現在の視点から読み直される存在でもあります。
さらに、ベガパンクとの関係を通して、くまは科学、兵器化、人格の喪失といった重い問題にもつながっています。
このため、くまは過去編で終わる人物ではなく、現在の『ONE PIECE』を理解するうえでも重要な人物です。
加えて、くまは革命軍、世界政府、ボニー、ベガパンク、麦わらの一味をつなぐ立場にあるため、物語全体の接続点としての意味も非常に大きいです。
だからこそ、くまは真相が明かされた後ほど注目度が増すキャラクターだといえます。
くまを追うことは、そのまま『ONE PIECE』終盤の重要テーマを追うことにもつながっています。


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