副業でやってはいけないことは、「簡単に稼げる」という言葉だけで契約し、収益の仕組み・会社ルール・税金を確認しないまま動くことです。
副業は収入源を増やす手段になり得ますが、始める順番を間違えると、数万円の利益より大きな損失、会社とのトラブル、税務上の手間を抱えることになります。
特に初心者が先に決めるべきなのは、「どの副業で稼ぐか」ではありません。
何をやらないか、どんな条件なら契約しないかです。
国民生活センターは、SNS広告などで「いいねを押すだけ」「スタンプを送るだけ」と誘う副業トラブルについて、複数回にわたり注意喚起しています。
厚生労働省は副業・兼業を想定したモデル就業規則を示していますが、勤務先ごとのルール確認は欠かせません。
国税庁も、給与所得者の副業に関する確定申告の条件を定めています。
この記事では、公的機関の注意喚起と制度を整理したうえで、副業初心者が最初に避けるべき行動と、怪しい案件を5分で見分ける実務的な確認手順を解説します。
最初に結論をまとめると、副業でやってはいけないことは次の5つです。
- 「簡単」「放置」「誰でも高収入」という広告だけで判断する
- 高額な教材、ツール、サポート契約をその場で決める
- 就業規則や利益相反を確認せずに始める
- 本業の時間、設備、情報を副業に使う
- 売上、経費、税金、住民税の記録を放置する
副業選びで確認すべきなのは、派手な収益実績ではありません。
誰が、何に対して、なぜお金を払うのか。損失はいくらまでか。途中でやめられるか。本業と衝突しないか。
この4点に答えられない副業は、始める前に止まるべきです。
副業選びで迷っている方は、ブログ・物販・投資などの選択肢を整理してから始めると遠回りを減らせます。
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副業でやってはいけないこととは?初心者が避けるべき5つの行動
副業で失敗する人は、能力が足りないから失敗するわけではありません。
多くは、収益が出る前に判断を急ぎ、仕組みを理解せず、撤退条件を決めないままお金や時間を使ってしまいます。
副業初心者が最初に避けるべき行動を、判断基準とともに整理します。
| やってはいけないこと | なぜ危険か | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 簡単に稼げる広告を信じる | 高額契約や詐欺的な請求に誘導されるおそれがある | 誰が、何への対価として支払うのか |
| 高額商品を即決する | 回収できない費用や借入につながる | 総額、返金条件、解約条件、運営会社 |
| 就業規則を読まない | 会社とのトラブルや処分の対象になる可能性がある | 副業の可否、届出、競業制限 |
| 本業を削って無理をする | 本業評価の低下、体調悪化、情報漏えいにつながる | 作業時間、睡眠、会社設備の利用禁止 |
| 税金を放置する | 申告漏れ、帳簿不足、住民税の手続き漏れにつながる | 所得計算、経費記録、申告の要否 |
ここで重要なのは、副業を「安全なジャンル」「危険なジャンル」の二択で見ることではありません。
ブログ、物販、Webライティング、動画編集、SNS運用、投資、不動産などは、それぞれ必要資金も収益構造も違います。
同じ物販でも、不用品を少額で販売して需要や発送を学ぶ人と、借入で大量仕入れを始める人では、抱えるリスクがまったく異なります。
同じ情報発信でも、無料で記事を書きながらスキルを積む人と、根拠のない高額コンサルティングを即決する人では、失敗の可能性が変わります。
つまり、副業の名前ではなく、収益構造・損失上限・契約条件・本業との関係を見るべきです。
これは副業選びだけでなく、資産形成全体に共通する考え方です。
収入を増やす前に、大きく失う可能性を減らす。
この順番を守るだけで、不要な遠回りはかなり減らせます。
国民生活センターの注意喚起|「簡単なタスク副業」で何が起きているのか
国民生活センターは、「簡単に稼げる」とうたう副業について、2023年から2026年にかけて繰り返し注意喚起しています。
ただし、各資料には対象や相談事例の違いがあります。
内容を混ぜて理解すると、「どの手口に何を警戒すべきか」が曖昧になります。
ここでは、公表日と注意点を分けて整理します。
2023年10月27日|「簡単に稼げる」という副業への注意
国民生活センターは2023年10月27日、「【20代特に注意!】簡単に稼げるという副業」を公表しました。
この資料では、「1日10分で稼げる」「スマホだけで高収入」といった広告を見て登録した後、マニュアル代やサポート費用を請求されるトラブルが取り上げられています。
副業の入口は簡単に見えても、登録後に「もっと稼ぐためには上位プランが必要」「このツールを導入しないと利益が出ない」と支払いを求められる流れがあります。
ここで警戒すべきなのは、広告の表現そのものよりも、収益の説明より先に支払いの話が出ることです。
健全な仕事であれば、何を提供し、誰が報酬を支払い、どのような作業で収益が発生するのかを説明できます。
一方で、説明が曖昧なまま「まずは登録」「まずは購入」「限定枠だから急いで」と迫る案件は、契約を急がないほうが安全です。
2024年9月4日|「いいね」「スタンプ」「スクリーンショット」を使う手口
2024年9月4日、国民生活センターは「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで-」を公表しました。
この資料では、SNS広告、動画広告、インターネット検索などを入口に、「いいねを押すだけ」「スタンプを送るだけ」「スクリーンショットを撮るだけ」といった簡単なタスクで稼げると誘う副業が扱われています。
最初は少額の作業報酬が示されることがあります。
しかし、その後に高額報酬のタスクを行うためとして、先に振込をするよう指示され、追加の支払いを重ねてしまうケースが問題とされています。
この手口の厄介な点は、最初から大金を請求しないことです。
数百円、数千円、少額報酬などを見せることで、「本当に報酬がもらえる案件かもしれない」と思わせます。
ですが、副業で報酬を受け取るために、こちらが先に入金しなければならない理由は通常ありません。
「報酬を受け取るために送金してください」と言われた時点で、作業を止める。
この単純なルールは、初心者が自分を守るうえで非常に有効です。
2025年2月13日|個人情報を安易に渡さない
国民生活センターは2025年2月13日、「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」という見守り情報を公表しました。
この注意喚起では、SNS広告などで「いいねを押すだけ」「スタンプを送るだけ」と副業に誘い、最初に少額の報酬を渡して信用させたあと、さまざまな理由をつけてお金を要求する流れが示されています。
さらに、住所、氏名、銀行口座情報、運転免許証の写真など、個人情報の開示を求められる場合があることにも注意を促しています。
副業に応募する際、本人確認が必要になる場面はあります。
ただし、相手の会社情報、契約内容、利用目的、個人情報の管理方針が確認できない状態で、免許証や口座情報を急いで渡すべきではありません。
特に、メッセージアプリだけでやり取りし、運営会社の所在地、責任者、固定電話、特定商取引法に基づく表記などが確認できない案件には注意が必要です。
2026年5月19日|少額報酬の後に約50万円を請求された事例
2026年5月19日、国民生活センターは再び「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」を公表しました。
公表資料では、SNSを見て事業者とメッセージアプリでつながり、「動画を見て『いいね』をしたらお金をもらえる」と案内された20歳代女性の相談事例が紹介されています。
相談者は3日間の作業後、約2,500円の報酬を受け取ったとされています。
その後、指示どおりの作業がうまくいかなかったとして、「グループの連帯責任になる」と言われ、約50万円の入金を求められ、支払ってしまったという内容です。
この事例で見るべきなのは、約50万円という金額だけではありません。
先に少額の報酬を渡し、次に「失敗」「連帯責任」「報酬受取に必要」といった理由で支払いを求める構造です。
報酬を得るための副業だったはずが、気づけば支払いを続ける側に回ってしまう。
これが、タスク型副業トラブルの典型的な危険性です。
筆者としては、副業案件を見るときに「稼げるか」を最初の質問にしないほうがよいと考えます。
先に確認すべきは、自分がお金を払う側に回る条件があるかです。
副業である以上、本来は価値提供の対価として報酬を受け取る側です。
利益を得る前提で、繰り返し送金を要求されるなら、その時点で仕事ではなく、危険な取引になっている可能性を疑うべきです。
怪しい副業を避ける5分チェック法|募集ページで確認する順番
怪しい副業を見抜くために、特別な知識は必要ありません。
必要なのは、広告の魅力ではなく、確認する順番を決めることです。
副業案件を見つけたら、申し込む前に次の5項目を確認してください。
1. 収益モデルを1文で説明できるか
最初に見るべきは、「誰が、何に対して、なぜ支払うのか」です。
たとえばWebライティングなら、企業や個人が記事制作を依頼し、納品物に対して報酬を支払います。
物販なら、仕入れた商品を必要とする人に販売し、販売価格と仕入れ・手数料等の差額が利益になります。
ブログや情報発信なら、読者に役立つ記事を積み上げ、広告、商品販売、紹介報酬などの収益機会につなげる仕組みです。
一方で、「AIが自動で稼ぐ」「コピペだけ」「見るだけ」「誰でも毎日1万円」と説明されていても、誰が対価を払うのか不明なら、収益モデルは理解できていません。
理解できない仕事は、始めない。
これが最初の防御線です。
2. 運営会社と責任者を確認できるか
次に、運営元を確認します。
最低限、次の情報を探してください。
- 会社名または事業者名
- 所在地
- 代表者名または責任者名
- 電話番号や問い合わせ窓口
- 特定商取引法に基づく表記
- 利用規約
- プライバシーポリシー
- 返金・解約に関する規定
情報が見つからない、画像化されてコピーできない、問い合わせ先がSNSアカウントだけ、所在地が曖昧といった状態なら、契約の前に止まるべきです。
もちろん、会社情報が書かれているだけで安全とは限りません。
しかし、確認すべき基本情報すら出せない相手と、お金や個人情報が関わる取引をする理由はありません。
3. 契約総額と解約条件を確認したか
副業で最も見落とされやすいのが、初期費用ではなく総額です。
「初月だけ安い」「月額制」「分割払い可能」「成果が出るまでサポート」と書かれている場合、契約期間と最終支払額を必ず確認してください。
確認するべき項目は次のとおりです。
- 初期費用はいくらか
- 月額費用はいくらか
- 契約期間は何か月か
- 分割払いの総額はいくらか
- 中途解約できるか
- 返金の条件は何か
- 解約はどの方法で受け付けるか
- サポート範囲は何か
「今だけ」「残り数名」「今日中なら割引」と急かされても、その場で決める必要はありません。
本当に内容に価値があるサービスなら、契約書や規約を読む時間を奪う必要はないからです。
4. 借入やクレジット決済を勧められていないか
副業を始めるために、借入や高額な分割払いを勧められた場合は、特に慎重になるべきです。
「すぐ回収できる」「自己投資だから問題ない」「カード枠を使えば大丈夫」といった説明は、利益の保証にはなりません。
副業で得られる収入は不確実です。
その不確実な収入を前提に、確実に支払う借入や分割契約を抱えると、資金繰りが逆転します。
副業は、生活費を守ったうえで、失っても生活が崩れない範囲から始めるべきです。
資産形成の土台は、派手な投資ではなく、固定費を壊さず、借金を増やさず、継続可能な小さな実験を積むことにあります。
5. 本業と衝突しないかを確認したか
最後に、本業との関係を確認します。
副業で利益が出ても、勤務先との信頼を失えば、資産形成としては失敗です。
確認するべきなのは、単純な「副業禁止」という文言だけではありません。
- 副業が禁止、許可制、届出制のどれか
- 競合他社での業務が制限されていないか
- 取引先や顧客との利害が衝突しないか
- 会社名、肩書き、社内情報を使わないか
- 会社のパソコン、Wi-Fi、業務時間を使わないか
- 睡眠や健康を削って本業に支障が出ないか
この5分チェック法は、稼げる副業を保証するものではありません。
ただし、危険な案件に時間・お金・個人情報を渡す確率を下げるためには十分に役立ちます。
副業初心者にとって重要なのは、最初から正解を当てることではありません。
明らかに条件の悪い選択肢を、先に外していくことです。
自分に合う副業を一人で決めきれない方は、先に選択肢を比較しておくと判断しやすくなります。
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会社員が副業でやってはいけないこと|就業規則を確認せずに始める
会社員が副業を始める前に確認すべきなのは、稼ぎ方より先に就業規則です。
厚生労働省は2018年1月、モデル就業規則を改定し、労働者の遵守事項にあった「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除し、副業・兼業に関する規定を新設しました。
ただし、これはすべての会社で副業が自由になったという意味ではありません。
厚生労働省の副業・兼業に関する考え方では、労務提供への支障、秘密漏えい、会社の信用毀損、競業による利益侵害などがある場合、副業・兼業を禁止または制限することがあり得ます。
つまり、副業の可否は法律だけで一律に決まりません。
勤務先の就業規則、雇用契約、担当業務、副業の内容によって変わります。
公務員は、一般企業の会社員とは別に法令や所属先の規程による制限があるため、特に個別確認が必要です。
就業規則で確認するべき副業ルール
副業を始める前に、就業規則や人事規程で確認したい項目は次のとおりです。
- 副業・兼業が禁止、許可制、届出制のどれか
- 投資、不動産収入、物販、SNS発信、個人事業の扱い
- 同業他社、取引先、競合サービスとの関係
- 会社名、肩書き、社内情報の利用に関するルール
- 副業の開始前に申請が必要か
- 健康状態や労働時間に関する注意事項
特に見落とされやすいのが、競業と情報漏えいです。
本業で知った顧客情報、営業資料、価格表、取引条件、社内ノウハウ、未公開情報を副業に使うことは、収益規模に関係なく問題になる可能性があります。
また、本業と似た仕事を個人で請ける場合、勤務先の取引先や顧客と利害が衝突するおそれがあります。
「匿名なら大丈夫」「休日にやるなら自由」と自己判断する前に、ルールを確認する。
これは副業の手間ではなく、本業という大切な資産を守る行動です。
本業の時間・設備・情報を副業に使わない
副業を始めると、連絡対応、納期、顧客対応などに追われることがあります。
しかし、勤務時間中に副業のチャットを返す、会社のパソコンで記事を書く、会社のWi-Fiで副業案件を進める、会社のデータを個人端末に移すといった行動は避けるべきです。
本業と副業の時間や設備を混ぜると、職務専念、情報管理、信用の問題につながる可能性があります。
副業・兼業で雇用される場合は、労働時間や健康管理の論点も重要です。
副業で月数万円を得られても、本業で評価を落としたり、睡眠不足で体調を崩したりすれば、長期的には遠回りになります。
副業の最初の目標は、生活を壊さずに続けられる仕組みを作ることです。
平日は30分、休日は2時間など、自分の生活に収まる枠から始めたほうが、結果として継続しやすくなります。
副業の税金でやってはいけないこと|20万円以下でも記録を放置しない
副業所得が20万円以下でも、住民税申告や他の控除のために申告が必要になる場合があります。
副業の税金でよくある誤解が、「年間20万円以下なら何もしなくてよい」という考え方です。
国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」では、給与所得者の確定申告が必要になる条件が示されています。
一般に、給与を1か所から受け、年末調整を受けている人などでは、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超える場合、確定申告が必要となるケースがあります。
ここで重要なのは、売上や報酬の総額ではなく、原則として所得を見ることです。
所得は、副業で得た収入から、その収入を得るために必要だった経費を差し引いて考えます。
物販なら仕入れ、販売手数料、送料、梱包費が関係します。
Webライティングや情報発信なら、仕事に必要なソフト利用料、通信費の一部、取材費などが関係する場合があります。
ただし、私生活の支出を無理に副業経費として計上することは避けるべきです。
副業との関係を説明できる支出だけを、領収書や利用明細とともに記録しておくことが重要です。
20万円以下でも確認が必要な理由
副業所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告が不要となる場合があります。
ただし、医療費控除、寄附金控除などで確定申告をする場合は、副業所得が20万円以下でも申告に含める必要があります。
また、所得税の確定申告が不要であっても、住民税の申告が必要になる場合があります。
住民税の扱いは自治体や所得の種類によって異なるため、「20万円以下だから記録も申告も不要」と決めつけるべきではありません。
副業を始めたら、収益が少額でも次の記録を残してください。
- いつ、何の仕事で、いくら受け取ったか
- 売上が入った口座や決済サービス
- 何に、いくら使ったか
- 領収書、請求書、支払明細
- 取引先、納品内容、販売履歴
- 確定申告や住民税申告に必要な書類
税金の手続きは、利益が大きくなってから急に始めると負担になります。
最初から記録する習慣を作れば、申告が必要になったときに慌てません。
住民税から会社に知られる可能性はあるのか
会社員の住民税は、原則として給与から天引きされる特別徴収です。
副業の所得を申告した場合、自治体が住民税額を計算し、本業の会社に通知される住民税額に変化が出る可能性があります。
給与以外の所得について、確定申告で住民税の徴収方法として「自分で納付」を選択できる場合もあります。
ただし、これを選べば必ず会社に知られないとは断言できません。
所得の種類、自治体の事務処理、勤務先の給与状況などで扱いが変わるためです。
筆者としては、「会社にバレない方法」を探すよりも、就業規則を確認し、必要なら届出や許可の手続きを取るほうが、長期的には安全だと考えます。
申告しない、現金なら記録しなくてよい、口座を分ければ大丈夫といった考え方は、税務上のリスクを高めます。
副業の収入を増やしたいなら、まず記録を整える。
地味ですが、これが長く続ける人と途中で困る人の分かれ目です。
初心者が避けたい副業・投資案件の判断基準とは?
副業や投資を「絶対に悪い」「絶対に稼げる」と断定するだけでは、初心者の判断力は育ちません。
重要なのは、なぜ危険になりやすいのかを構造で理解することです。
2019年6月3日に新R25が公開した記事「1000万円を失った経験も!? “やってはいけない副業ランキング”」では、副業アカデミー代表の小林昌裕氏が、初心者が注意すべき副業について見解を述べています。
記事内では、新築ワンルームマンション投資、自動売買ツールによるFX、バイナリーオプション、アフィリエイト、低単価の仕事などが挙げられています。
この内容は、2019年時点における小林氏の見解です。
現在のすべての不動産投資、FX、アフィリエイト、クラウドソーシングを一律に評価するものではありません。
それでも初心者向けの記事でこの見解を参照する理由は、特定のジャンルを避けるためではなく、「楽に見える仕組みほど、コスト・リスク・出口を確認する必要がある」という判断軸を学べるからです。
収益構造を説明できない投資は契約しない
新築ワンルームマンション投資では、家賃収入だけを見ると判断を誤ります。
ローン返済、管理費、修繕積立金、空室、金利、税金、売却価格まで含めて収支を見る必要があります。
新R25の記事内で小林氏は、新築物件には建築コストや販売コストが上乗せされ、購入直後に売却すると価格が下がりやすい点を問題視しています。
記事では、2,000万円で購入した新築ワンルームマンションを2年後に売却する場合、1,400万円程度になる可能性があるという説明例にも触れています。
これは一般的な相場を保証する数字ではありません。
立地、築年数、賃料、金利、融資条件、需給で結果は大きく変わります。
ただし、初心者が学ぶべきことは明確です。
家賃収入だけでなく、売却価格まで含めた出口戦略を説明できない投資は、契約しない。
これは不動産だけでなく、物販、オンライン講座、事業投資にも共通します。
始め方だけでなく、やめ方と売却・解約の条件まで確認できて初めて、判断材料がそろいます。
FX自動売買・バイナリーオプションは損失上限を先に決める
FXの自動売買やバイナリーオプションで問題になりやすいのは、短期間で結果が出ることです。
短時間で利益が出ると、取引の仕組みよりも、「次も勝てるかもしれない」という期待が判断を支配しやすくなります。
FXは為替変動を利用する取引です。
国内個人向けFXにはロスカット制度がありますが、相場急変時にはロスカットが十分に機能せず、証拠金を上回る損失が生じる可能性があります。
自動売買ツールも、設定した条件に従って売買する仕組みであり、将来の利益を保証するものではありません。
過去の成績が良くても、相場環境が変われば結果は変わります。
副業初心者に必要なのは、「次は勝てる」という期待ではありません。
- 1回でいくらまで失ってよいか
- 1か月でいくらまで損失を許容するか
- 損失が出たらいつ止めるか
- 借入や生活費を使わないか
このルールを数字で決められないなら、投機性の高い取引を副業として始める段階ではありません。
筆者としては、投資を副業のように扱うこと自体に慎重であるべきだと考えます。
労働や事業では、提供価値の改善で成果を高められる部分があります。
一方、相場取引は自分でコントロールできない変動も大きく、収入計画の柱として置くには不確実性があります。
副業初心者が失敗を避ける最短ルート|小さく検証して記録する
副業初心者が最初に目指すべきは、月収100万円ではありません。
自分で価値を提供し、安全に1円を稼ぎ、記録し、改善する経験を作ることです。
この経験がある人は、怪しい副業広告に流されにくくなります。
実際にお金を稼ぐには、誰かの困りごと、商品、販売、納品、顧客対応、改善が必要だと理解できるからです。
初心者が小さく検証しやすい選択肢には、次のようなものがあります。
- 自宅の不用品を販売して、需要、価格、発送を学ぶ
- Webライティングで、提案、納品、修正を経験する
- ブログや情報発信で、検索意図や文章構成を学ぶ
- スキル販売で、自分の得意を商品化する視点を持つ
- 小規模な物販で、仕入れ、利益計算、在庫管理を学ぶ
これらも、必ず稼げる方法ではありません。
ただし、少額で始めやすく、収益が出なくても経験やスキルが残りやすい特徴があります。
一方で、借入を前提にする副業、損失額を決められない投資、不透明な高額契約、規約違反や違法性が疑われる案件は、最初に避けるべきです。
副業の最短ルートとは、最初から大金を狙うことではありません。
大きく失う可能性を先に削り、続けられる形で小さく試すことです。
月3万円を得ることより、借入や不透明な契約で数十万円を失わないことのほうが、初心者にとって重要な場合があります。
副業は、選択肢を増やすための手段です。
その副業によって生活、信用、健康、資金繰りを悪化させるなら、手段と目的が逆転しています。
副業でやってはいけないことのまとめ
副業でやってはいけないことは、「簡単に高収入を得られる」という広告を信じ、高額な支払いや不透明な契約に進むことです。
国民生活センターは、2023年10月27日の「【20代特に注意!】簡単に稼げるという副業」、2024年9月4日のタスク型副業トラブル、2025年2月13日の個人情報に関する注意、2026年5月19日の約50万円を請求された相談事例などを通じて、簡単な作業を装って支払いを求める手口への警戒を呼びかけています。
会社員は、始める前に就業規則、届出の必要性、競業、情報管理、本業への影響を確認する必要があります。
税金についても、「20万円以下なら何もしなくてよい」と決めつけず、所得、経費、確定申告、住民税申告の扱いを確認することが重要です。
副業を選ぶときは、次の4つを基準にしてください。
- 利益の仕組みを自分の言葉で説明できるか
- 最悪の場合の損失上限を決められるか
- 契約条件や解約条件を確認できるか
- 本業の信用、時間、健康を損なわないか
焦って始める必要はありません。
副業で選択肢を増やしたいなら、まずは「何をやらないか」を決め、小さく検証できる行動から始める。
それが、資産形成で遠回りを減らす最初の一歩です。
よくある質問
副業で絶対にやってはいけないことは何ですか?
「誰でも簡単に高収入」「放置で稼げる」といった説明だけで契約し、高額な教材、ツール、サポート費用を即決することです。
就業規則を確認せず、本業の時間や会社情報を使って副業することも避けるべきです。
副業禁止の会社でも副収入を得られますか?
副業の扱いは会社ごとの就業規則や雇用契約で異なります。
投資、不用品販売、継続的な物販、SNS発信、個人事業なども、副業として扱われる可能性があります。
自己判断せず、就業規則と必要な届出・許可を確認してください。
副業所得が20万円以下なら確定申告は不要ですか?
給与を1か所から受け、年末調整を受けている人などでは、給与・退職所得以外の所得合計が20万円以下なら、所得税の確定申告が不要となる場合があります。
ただし、医療費控除などで確定申告する場合や、住民税申告が必要な場合もあるため、国税庁と自治体の案内を確認してください。
参考資料
- 国民生活センター「【20代特に注意!】簡単に稼げるという副業」2023年10月27日
- 国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで-」2024年9月4日
- 国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」見守り情報、2025年2月13日
- 国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」発表情報、2026年5月19日
- 厚生労働省「副業・兼業」
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
- 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
- 新R25「1000万円を失った経験も!? “やってはいけない副業ランキング”」2019年6月3日
副業は、最初に選ぶ順番で遠回りの量が変わります。
ブログ、物販、投資、将来の独立まで。自分に合う選択肢を無料で整理したい方は、ゼロアカのLINEから確認してください。


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